リスケは直接的な原因ではないが、大きな原因はクレカの強制解約と思われます
(※このページは2020年1月26日に更新されました)
この記事は下記のような方へ向けて書いています。
●:クレジットカードの支払いをリスケジュールした方または検討中の方
●:遅延でクレジットカードを強制解約された方
●:VISAカードが作れない方及びカードが作れない方
ケース:2ヶ月しか遅延していないのに、6年経ったいまでもVISAカードが作れません
◆ケース
今から6年ほど前にエポスカード、OMC、三井住VISA、セゾンカードの4つの支払いが回らなくなり、弁護士の先生にご相談させていただきました。
債務整理を考えていたのですが、一旦、支払いを2ヶ月程止めてもらって返済期間をリスケジュールしてもらいました。
その後、なんとかお金のメドが立ち、2年前に4つ全て完済しました。(遅延は2ヶ月くらいです)
債務整理はしていませんが、弁護士さんからは、遅延してしまった分で信用情報には載ってしまうが完済しているし長期間にはならない。3年くらいだと思うと言われました。
先日、仕事でカードを作る必要があり、申し込んだ所、審査に落ちてしまいました。Suica付のVISAカードです。
実は8ヶ月ほど前にも落ちたので、半年は開けて申し込もうと再チャレンジしたのですがダメでした。
会社の立て替え経費をカードで支払いたいのでどうしても必要です。
遅延履歴がある場合、VISAは半永久的に通らないのでしょうか?
回答:クレジットカードを作れなかった原因は2つ考えらます
ケースの質問から要点が3つありましたので、下記の3点に絞って解説していきます。
- 6年前に遅延した分のブラックリストはまだ消えないのか?
- リスケジュールとはなにか?またブラックリストへの影響は?
- なぜ新しいクレジットカードが作れなかったのか?
- 完済後にクレジットカードが強制解約になった
- VISAカードの社内ブラックになっている
ここでいうブラックリストとは、一般的に信用情報機関の信用情報のことをいい、実際に”ブラックリスト”というものが存在するわけではありません。
1、6年前に遅延した分のブラックリストはまだ消えないのか?
遅延期間は2ヶ月で6年前にリスケジュールをしたとのことですので、形式上は”遅延した借金を一旦完済して再度借りた”形になります。
遅延した借金は2ヶ月間滞納したことでブラックリストに記録されていますが、完済後5年間でその記録は消えます。
よってこのケースの場合は、遅延によるブラックリストは消えていることになります。
2、リスケジュールとはなにか?またブラックリストへの影響は?
リスケジュールとは、借金の契約時に交わした返済条件(※約定返済といいます)を見直すこといい、具体的には毎月の返済額を下げたり、一時的に返済をストップしたり、クレジットカード会社と交渉して無理のない返済計画にすることをいいます。
ネット上では、リスケジュールを略して”リスケ”と称しているところが多いためわかりにくいですが、一般的には使われない金融用語と思ってください。
リスケジュールをした場合のブラックリストへの影響についてですが、信用情報への記録はないため、リスケジュールはブラックリストにならないということになります。
クレジットカード会社側の取り扱いは、当初のクレジットカードの遅延分は完済して、新たに同額を貸付けた形になるので、信用情報では遅延分を完済し新たに貸付けた記録がのこることになります。
形式上、遅延分は完済したことにはなりますが、遅延によるブラックリストの記録は完済後5年間ほど残ることになるため、すぐにクレジットカードが作れるわけではありません。
3、なぜ新しいクレジットカードが作れなかったのか?
先日、仕事でカードを作る必要があり、申し込んだ所、審査に落ちてしまいました。Suica付のVISAカードです。
このケースの場合、6年前にリスケを行い2年前に完済しています。”1”でも説明しましたが、リスケから6年経過していることから、遅延によるブラックリストからは消えていると思われます。
それではなぜクレジットカードが作れなかったのか?
考えられる原因としては2つあります。
◆クレジットカードが作れなかった原因
1、完済後にクレジットカードが強制解約になった
2、VISAカードの社内ブラックになっている
原因1:完済後にクレジットカードが強制解約になった
このケースでは4社とリスケジュールの交渉をしたとのことですので、交渉成立まで数ヶ月は要しているものと推測できます。
そのため、もともとの遅延にくわえて交渉成立までの期間の遅延なので、クレジットカードは強制解約になっているものと思われます。
ここからが問題です。
リスケジュールした場合は、”遅延分を完済して、新たに同額を貸し付けた形”になるので、クレジットカード会社によっては遅延分を完済処理した時点で強制解約する会社と、貸し付けた債務が完済されるまで契約は継続し、完済後に強制解約する会社があります。
◆クレジットカード会社の強制解約処理パターン
1、遅延分をリスケした時点で強制解約する
2、リスケ後に貸付た債務の完済後に強制解約する
そのため”2”の処理をする会社の場合、完済後に信用情報へ強制解約の記録(※記録は契約終了と記載される)がされるため、完済した日から5年間はブラックリストに記録されることになります。
この関係で2年前に完済していたとしても、強制解約の事実が信用情報に記録されていることでクレジットカードが作れなかったと考えられます。
原因2:VISAカードの社内ブラックになっている
三井住友VISAは、過去の取引履歴で遅延や整理があった場合には、住所を変えるなどしない限りは半永久的に作れないと言われています。
私の友人も15年前に自己破産していますが、その頃から住所は変わっておらず、未だにVISAカードは作れないと言っています。
VISAカードは利便性が高いので、持ちたい気持ちはわかりますが、VISAデビットなどで我慢しましょう。
◆クレジットカードのブラックリストについてまとめた記事
参考:クレジットカードのブラックリストはいつ消える?ブラックリストの期間やケースなど徹底解説
支払いができない場合はどこに相談すればいいのか?
最近では、クレジットカード会社に”リスケジュールプラン”というものが用意されています。
まずは各クレジットカード会社のお問い合わせ窓口から、事情によって支払いができない旨を伝えましょう。支払いができないのは悪いことではありますが、無視したり逃げ回ったりするほうがもっと罪深いので、素直に”申し訳ない”という気持ちを伝えてください。
一人で不安な場合は弁護士や司法書士に相談する
一人では不安で交渉ができない場合は、悩まずに弁護士さんや司法書士さんに相談しましょう。
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